ココナッツオイルとは、ココヤシの実の胚乳から抽出される油のことです。植物性の油では珍しい飽和脂肪酸を多く含む油です。
飽和脂肪酸の中には長鎖脂肪酸・中鎖脂肪酸と分子構造の違いより大きく2つに分類することができます。脂肪酸の結合が長いものは消化吸収が遅く、短いものほど消化吸収は早いという特徴があります。
ココナッツオイルはこの中の中鎖脂肪酸が多く含まれており、消化吸収が比較的早く分解されやすいことが特徴です。約20℃以下になると固体になる性質を持っていますが、酸化しにくく熱に強いという特徴を持っています。

健康的に太るか太れないのかの結論ですが、結論から言うとココナッツオイルのみで健康的に太ることは不可能です。
目次
「ココナッツオイル」だけでは健康的に太れない?太るサポート的にはOK?成分は?
カロリー
ココナッツオイルはあくまでもサラダ油やバター・マーガリンと同列の油脂類(脂質)です。
脂質のエネルギー量は1g当たり9kcalと高エネルギーです。脂質は少量でエネルギー量が高いため過剰摂取になりやすく、過剰摂取は肥満を起因とする生活習慣病に掛かりやすくなります。

ヘルシーなイメージのココナッツオイルですがあくまでも、油であるということを念頭において摂りすぎないように気を付けましょう。
たんぱく質
ココナッツオイルはココヤシの実から脂質のみを抽出して精製された油脂類ですので製造の過程でたんぱく質は除去されます。
そのため、たんぱく質の含有量は0gです。
糖質
ココナッツオイルはココヤシの実から脂質のみを抽出して精製された油脂類ですので製造の過程で糖質は除去されます。
そのため、糖質の含有量は0gです。
脂質
ココナッツオイルは名前の通りオイル、油です。
脂質にはまず、不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸という2種類の脂肪酸に分類されます。この中の飽和脂肪酸が多く含まれるのがココナッツオイルです。
さらに飽和脂肪酸は長鎖脂肪酸と中鎖脂肪酸という2種類の脂肪酸に分岐しますが、ココナッツオイルに多く含まれるのは中鎖脂肪酸です。

まとめるとココナッツオイルには飽和脂肪酸の中鎖脂肪酸が多く含まれているということです。
ラウリン酸(中鎖脂肪酸)
ラウリン酸はココナッツオイルの脂肪酸の約50%を占めている中鎖脂肪酸です。
ラウリン酸には抗菌作用・抗酸化作用・免疫力増強作用が認められています。普段料理や食事に使っている油をココナッツオイルに置き換えることで過剰摂取になりにくくココナッツオイルを取り入れることができます。

ココナッツオイル特有の甘い香りが苦手、用途が限られてしまうなとお考えの方は香りを除去したタイプのココナッツオイルも販売されているようですので上手に取り入れてみましょう。
消化吸収の良さ
長鎖脂肪酸と比較して消化吸収が早く代謝されやすいということから「体に脂肪がつきにくい」という特徴をもっていますが、これは身体で脂質がエネルギーとして利用される最終形態「ケトン体」に代謝されるまでの時間が短いということを分かりやすく謳っていますものです。
あくまでも脂質の中で消化・吸収が良いというだけで脂質そのものの消化吸収は糖質・たんぱく質と比較して遅いことに変わりはありません。

胃や腸に自信のない方は特に過剰摂取には気を付けましょう。
健康的に太れるのか否かの結論とその理由
あくまでも脂質であるという事を忘れずに過剰摂取には気を付けてください。
ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸はダイエットに効果がある、ヘルシーというイメージを持っている方も多いと思います。
「体にいい油だから、脂肪がつきにくい油だから、健康的に太れる!」といって普段のお食事にプラスで大量のココナッツオイルを摂取することは単純性肥満を招く可能性が高いので気を付けましょう。
まとめ
あくまでもココナッツオイルは油であること、健康的なイメージを持ちやすいですが過剰摂取では健康的に太るのではなく、ボヨボヨの肥満を招きやすい食品であります。
健康的に太りたいなら食事で油を使用する場面をココナッツオイルに置き換える方法もありますよ。
コメント